おとといの夜の事。今回の窯は施釉まで終わっていた。
窯のバーナー掃除を終えて、取り外していたものを元通りに締め付ける時、アクシデントは起きた。
時間も遅く、窯詰めの予定が迫っていて、焦っていた。
モンキーで力任せに締めた瞬間、なにか空転するような、いやな感触を覚えた。
一瞬の頭の中が真っ白になり、現実が飲み込めなかった。
恐る恐る外して確認すると、バーナーと銅管を接続しているフレアナットのネジ山がすっかりねじ切れていた。
これではガスがダダ漏れ。
一歩間違えば、大事故だ。
なんてこった…。この状況で!
とにかく時間もない。しかも暮れも押し迫ったこの時期に!
配管修理を頼むにも、ガス屋はとっくに仕事納めしてるだろうし、
ここはバーナー六本を四本に減らして焚くか??
いろいろ考えをめぐらしたが、
やはり駄目元で一度、大澤ガス炉商会に相談しようと、翌朝一番に電話を掛ける。
「ええよ。バーナー持ってきな。」
大澤社長の頼もしい返事。
すがるような気持ちで、すぐさま瀬戸まで車を飛ばす。
銅管とコック、継手など必要部材を見繕ってもらい、やり方をご教授頂き、帰って自力で取り付け。
(最初、取り付け時に失敗し、瀬戸と土岐を二往復することになったりしたが)どうにか点火まで漕ぎ着けた。
ひとまず胸をなで下ろしている。
去年の今頃も、窯の移動で途方に暮れていたところを助けて頂いた。
こんな年の瀬に無理なお願いを聞いてくれた大澤さんには、
毎度のことながら、本当に感謝するばかりです。