今日は天気も良く、採取してきた数種類の風化長石を乾燥中です。
黒雲母が抜けきっていないものや、鉄分が黄緑色に浸透したものなど、お世辞にもきれいとはいえない石たちですが、
どうにか溶けて面白い釉になってくれないかと、祈りながら試験の準備をすすめています。
長石を採取した山の中では、水辺だったせいか、眼纏(目の周りをぶんぶんと飛ぶ小蠅)からの歓迎を受けました。
はらってもはらっても寄ってくるので苛々します。ずいぶん歩きにくい季節になったものです。
今日は朝から、いつもお世話になっている瑞浪の原料屋さんに出掛けてきました。
お店では、Hさんからかつて唐九郎がその場で挽いたという(削りをする前の)素地を見せて頂きました。
唐九郎作品はこれまで、何回か手に取らせて頂く機会はありましたが、素地の状態のものは初めてです。
完成した作品から受ける印象に比べ、意外な程シンプルな造りに驚きました。
茶わん作りにおいての、削り以降の造形の重要性を再認識しました。
Hさんの話は毎回興味深く、お店に行く度に勉強になります。
また昼からは所用あって名古屋へと行って参りました。途中で美濃の先輩陶芸家、Oさんと合流し、道中、原料について、話がいろいろと盛り上がりました。珪酸質原土の取扱い等、示唆に富んだ内容で、またしても勉強になりました。
Hさんも、Oさんも、師を持たないわたしにとって、原料の探し方や扱い方について、いつもなにがしかのヒントを与えてくれる存在です。
さて、画像は1965年に発行された『日本の窯業原料』という本です。
当時稼行されていた全国の窯業原料鉱山を600頁に渡って網羅した決定版です。
現在では既に閉山した鉱山ばかりですが、かつての採掘の記録を読む事で、その周辺にわずかに残されたであろう原料について、いろいろと想像を膨らませることができます。
ひとたび原料について考えはじめると、それだけで日が暮れてしまいそうです。
なんとも奥の深い底なし沼です。
圧倒的な酒器コレクションで人気のブログ『ぐい呑の棚』に掲載頂いています。